矯正治療トラブルのニュース

ふじみ野の歯医者さん、きくち歯科クリニックです。

最近、歯列矯正の無料モニターのトラブルで集団訴訟があったとニュースで拝見しました。
契約後にお金が払われず、高額なローンと健康被害が残ってしまった女性が多くいらっしゃるというのです。

26日、東京・銀座にあった歯科クリニック側に対し、153人が歯科矯正を巡って、あわせて2億円近くの損害賠償を求め提訴しました。被害を訴える女性は“借金も健康被害も残り、この先どうしていいかわからない”と涙を流しました。コロナ禍のマスク生活で、歯の矯正をする人が増えていたなか、何があったのでしょうか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/de316412ed1897a10b9a9666cd7a053f8a8b2146

もう少し調べてみると、この矯正トラブルはワイヤー矯正ではなく、インビザラインなのだそうです。
通常、矯正治療と聞くと「歯の表面にワイヤーを装着するもの」「矯正は痛い」「矯正中の見た目が気になる」のようなイメージをお持ちの方が多いと思います。
そんな患者さんの悩みを軽減しつつ、歯並びを矯正できる治療がマウスピース矯正で、インビザラインはアメリカで開発されたマウスピース矯正の草分け的なシステムです。

インビザラインは歯科先進国といわれる米国のアライン・テクノロジーが開発したマウスピース矯正の先駆的なシステムだ。プロバイダーは年間の症例数によって認定される制度で、レッドダイヤモンドは最高ランクとされる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d79d9967e65cc15c2164198d38b0b5b8fff6cb6e

マウスピース矯正は透明で薄いビニールのようなもの(マウスピースと言います)を装着しますので、従来のワイヤー矯正ほど目立たず、見た目が自然です。
このマウスピースはブラッシング時にいったん取り外すことが可能ですので、歯のお手入れがワイヤー装着時より簡単にできるというメリットもあります。
しかし残念ながらそのような素晴らしい治療において、このような集団訴訟に至ってしまいました。
(※ただし矯正専門医の先生の間では賛否があるようです)

詳細は存じませんし、患者さんお一人お一人のお話を伺ってみないと何とも言えませんが、矯正治療は高額でやり直しがなかなかできない歯科治療です。
そして広告の謳い文句で置き去りにされがちですが、矯正治療は医療行為ですので、どの歯科医師を信頼するかを納得いくまで検討していただきたいと思いました。
きちんと患者さんの将来の健康的な生活までの道筋と、補償を含めた安心づくりが必要だと感じています。

きくち歯科クリニック